遺品整理は大きな労力を要する作業であり、遺品の量に圧倒されて作業が手につかないことも少なくありません。遺品整理をスムーズに進めるためにおすすめしたいのが、遺品の仕分けを行うことです。
今回は、遺品整理における遺品の仕分け方や注意点をご紹介します。仕分けた後の処分方法についても解説しますので、これから遺品整理に着手する方はぜひ参考にしてみてください。
Contents
遺品の仕分け
遺品整理をするにあたり、遺品の仕分けを行うことがおすすめです。遺品整理とは、遺族が亡くなった際、故人が生前使用していたものを遺族が整理することを指す言葉です。
遺品を整理する際には段ボールやポリ袋を用意し、必要なものや不要なものといった分類をしていきます。遺品の量がかなり多くなるケースもあるため、遺族間で参加者を募り、複数人で行うことをおすすめします。
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遺品の仕分けを行うべき理由
遺品整理において遺品の仕分けを行うことには、どんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、遺品の仕分けを行うべき理由について解説します。
気持ちの整理がつきやすい
遺品の仕分けを行うべき理由としてまず挙げられるのは、気持ちの整理がつきやすいということです。遺品整理は故人の思い出の品を取り扱うため、精神的に負担の大きい作業です。
作業を進める中で故人に思いを馳せるあまり、なかなか作業が進まないというのはよくあることといえます。
その際に、「必要」「不要」といった仕分けの作業を中心に行うことで、ある程度割り切って遺品整理を進められるようになります。捨てるか迷ったものを仕分けるために「保留」という分類を用意しておくのもおすすめです。
遺品整理をスムーズに進行できる
遺品の仕分けを行うと、遺品整理をスムーズに進行できます。遺品整理は多くの遺品を取り扱うため、予想以上に時間と労力のかかる作業です。場合によっては、数日間にわたって作業をすることもあるでしょう。
仕分けを行うことで、それぞれの遺品の処理方法に悩む時間を削減できます。また、それぞれポリ袋やダンボール等を用意して分類することで、整理する遺品が散乱しないというメリットもあります。
処分に際しての手間を削減できる
遺品の処分に際しての手間を削減できるという点も、仕分けを行うメリットです。遺品整理では遺品をゴミとして処分するだけでなく、買い取りの依頼や形見分けを行うこともあります。
その際、遺品の仕分けを行っておくと、各遺品をどのように処分するか判断しやすくなります。誤った方法で処分しないためにも、高価な遺品や重要書類は「貴重品」という分類で仕分けを行っておくことをおすすめします。
遺品の仕分けに際しての準備
遺品の仕分けをする際には、道具を使うとスムーズに作業を行えます。ここでは、遺品の仕分けに際しての準備について解説していきます。
スケジューリングを行う
遺品の仕分けを行う際には、まずスケジューリングを行いましょう。遺品整理では大量の遺品を運ぶ、相続相談を行う必要があるといった事情から、多くの親族が集まって行う必要があります。参加を希望する遺族で調整をしたうえで、スケジューリングを行いましょう。
また、日付によって行う作業を決めておくのもおすすめです。日付ごとに仕分ける部屋を決めておくと、遺品整理がスムーズに進むでしょう。
仕分けに必要な道具を用意する
遺品の仕分けを行う際には、必要な道具を用意してから開始しましょう。準備すべき道具としては、以下のようなものが挙げられます。
・ダンボール
・ポリ袋
・ガムテープ
・サインペン
・カッター
・はさみ
作業着を用意する
仕分けの際には、汚れてもよい作業着を用意すると良いでしょう。ジャージやトレーナーなど、動きやすい服装がおすすめです。その他にも、埃を防ぐためのマスク、ケガを防ぐための軍手やスリッパを用意すると安心です。
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遺品の仕分けにおすすめの分類
遺品を仕分ける際には、ポリ袋や段ボールを用いていくつか分類を用意しておきましょう。ここでは、仕分ける際におすすめの分類をご紹介します。
貴重品
最初に仕分けを行うべき分類は「貴重品」です。高価な遺品や、相続等の手続きに必要になる遺品を貴重品として分類しましょう。
下記のようなものは最初に貴重品に分類し、誤って処分してしまうことがないようにしましょう。
・貴金属
・骨董品
・ブランド品
・通帳・キャッシュカード
・クレジットカード
・年金手帳
・有価証券
・契約書などの重要書類
必要なもの
貴重品の仕分けが終わったら、その他の遺品を「必要なもの」と「不要なもの」に仕分けましょう。
自ら保管する遺品のほか、形見分けする遺品も必要なものに含めましょう。
不要なもの
いらないと思う遺品は「不要なもの」として分類しましょう。ただし、不要なものはごみとして処分する方法以外に、買い取りや寄付を行う可能性もあります。処分方法については仕分けの段階では考えず、仕分けが一段落してから考えるほうが、遺品整理がスムーズに進むでしょう。
保留
必要なもの、不要なものに加え、「保留」という分類も作っておくことをおすすめします。
必要・不要の判断に時間をかけると遺品整理の時間を長引かせる原因となるため、わからないものは保留に入れ、あまり悩まず作業を進めることが大切です。仕分けが一段落してから、保留に分類した遺品が必要か不要か、集中して判断する時間を取ると良いでしょう。
遺品を仕分ける際の作業フロー
次に、遺品を仕分ける際の具体的な作業フローをご紹介します。
遺品の仕分けを行う
まずは、「貴重品」「必要なもの」「不要なもの」「保留」に分類して仕分けましょう。これらの表記をダンボールやポリ袋に記載し、遺品をまとめていきます。この際、あまり悩みすぎずに分類するのがポイントです。
保留した遺品の精査を行う
遺品の仕分けが一通り終わったら、「保留」に分類した遺品の精査を行います。じっくり時間をかけて、必要か不要か判断しましょう。判断する際には他の遺族にも確認してもらうと、トラブル防止にもなり安心です。
不要な遺品を処分方法ごとに仕分ける
保留した遺品の仕分けも終わったら、不要なものに分類した遺品を処分方法ごとに仕分けます。分類としては、買い取りを依頼するもの、形見分けをするもの、ごみとして処分するもの、寄付するもの等で仕分けると良いでしょう。それぞれの処分方法については、後ほど詳しく解説します。
現場の清掃を行う
仕分けが終了したら、現場の清掃を行います。故人が賃貸住宅に住んでいた場合には、部屋を清潔な状態にしてから部屋を空ける必要があります。
また、故人の持ち家を売却することを考えている場合、室内の状態が査定額に影響します。いずれの場合も、汚れが激しい場合にはハウスクリーニング等を依頼することも検討しましょう。
不要な遺品の処分方法
次に、不要な遺品の処分方法について詳しく解説します。
買い取りを依頼する
遺品の処分方法としてまず検討したいのは、遺品の買い取りです。買取専門店やリサイクルショップに買い取りを依頼するのが良いでしょう。ただし、骨董品やコレクター品のように高価買取が期待できる遺品については、専門店で鑑定をしてもらうことをおすすめします。
その他、日用品や家電についてはネットオークションやフリマサイトを利用するのも良いでしょう。また、遺品整理業者でも買い取りサービスを行っている場合があるため、依頼する場合は見積もり時に確認しておくのが良いでしょう。
形見分けを行う
処分方法としては形見分けも選択肢の一つです。形見分けは、故人の遺した形見を親族に分配することを指します。形見分けは、遺言書やエンディングノートの内容、親族間の希望を確認しつつ行います。
配送をする際には清掃して汚れを落とす、正常に作動するか動作確認を行う等のチェックを行い、受け取り手が気持ちよく受け取れるよう準備をしてから配送しましょう。
寄付する
遺品の処分方法としては、各所に寄付をするという選択肢も存在します。寄付は学校や図書館、NPO法人などさまざまな団体が受け付けています。寄付を行う前に事前に団体に連絡し、寄付を受け付けているか必ず確認を行いましょう。
ごみとして処分する
遺品をごみとして処分することもあるでしょう。遺品を捨てる際には、地域のルールに従って廃棄を行い、ごみの収集日ごとに遺品をまとめておくのが良いでしょう。テレビや冷蔵庫などのリサイクル家電については、引き取ってもらう際に料金が発生するため注意が必要です。
また、ごみとして処分しようと思っていたものが、他の親族にとって必要な遺品である可能性もあります。実際に捨てる前には、必ず親族間での最終確認を行いましょう。
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遺品を仕分ける際の注意点
遺品整理では誤って必要なものを捨ててしまう、遺品の運搬中にケガをしてしまうといったトラブルが発生する可能性もあるため注意が必要です。ここでは、遺品を仕分ける際の注意点について解説していきます。
貴重品は最優先で仕分ける
遺品を仕分ける際の注意点としてまず意識すべきは、貴重品を最優先で仕分けることです。
貴重品を誤って処分すると、相続や契約関連の手続きができなくなってしまう場合があります。
遺品整理は貴重品の探索も兼ねているため、遺言書や契約書、権利書等の存在を親族間で事前に確認しておくのが良いでしょう。
作業は時間に余裕を持って行う
遺品の仕分けは、時間に余裕を持って行うことも大切です。焦って作業を行うと、捨ててはいけないものを捨ててしまう、荷物の運搬でケガをしてしまうといったトラブルにつながりかねません。
また、慌ただしく作業を行うと、故人に対する気持ちの整理をすることも難しいでしょう。遺品の仕分けは想像以上に時間のかかる作業です。予定よりも時間がかかることを前提に、余裕を持ったスケジュールを立てることをおすすめします。
作業が難しい場合は業者への依頼を検討する
遺品の仕分け作業が難しい場合、専門業者への依頼を検討しましょう。特に、少人数で作業をする場合やご高齢の方が作業をする場合は、心身ともに負担が大きくなります。また、手間と時間がかかるため、親族間で日程が合わないときもあるでしょう。
その場合は、専門業者に依頼すれば仕分けから処分まで遺品整理を一括で担当してもらえます。多くの遺品整理業者では無料相談を受け付けているので、遺品整理に不安を覚えたらまずは相談してみることをおすすめします。
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遺品の仕分けを依頼する業者選びのポイント
遺品整理を業者に依頼したいものの、どの業者に依頼すればよいかわからないという方も少なくないでしょう。ここでは、遺品整理業者を選ぶ際に注目すべきポイントをご紹介します。
専門の資格を有しているか
業者を選択する際には、まず遺品整理の専門資格を有しているか確認しましょう。遺品整理の専門資格としては、「遺品整理士」が挙げられます。遺品整理士の資格は遺品整理士認定協会が認定している資格で、遺品の整理方法だけでなく、遺族の心に寄り添った対応にも習熟している証明となる資格です。
その他には、買い取りを依頼する際には「古物商許可」、不用品回収を依頼する際には「一般廃棄物収集運搬許可」を有しているか確認するのが良いでしょう。
無料で訪問見積もりを行っているか
無料で訪問見積もりを行っているかどうかも、業者選択のポイントになります。遺品整理に必要な業務内容は、遺品の量や現場の状況に大きく左右されます。そのため、現場見積もりを行わないと、提供すべきサービスや料金がはっきりとわかりません。
余計なサービスを利用したり、余分な料金を支払ったりしないためにも、訪問見積もりで確実な見積もりをしてもらえる業者を選択しましょう。
従業員は信頼できる人物か
従業員が信頼できる人物であるかも、チェックしておくべきポイントです。遺品整理で仕分けを依頼する際には、担当者が屋内に上がって作業を行います。
実際に遺品に触れて作業するため、安心して作業を任せられる人物であることが重要です。
見積もりの際に物の扱い方や立ち振る舞い、言葉遣い等を確認することをおすすめします。
幅広い業務に対応しているか
業者に依頼する際には、幅広い業務に対応しているかも確認しましょう。遺品整理を依頼する際には、担当してもらう業務を選択します。遺品の探索や整理、仕分け等は基本サービスとして用意されていますが、相続サポートや形見分け対応等はオプションとして用意している業者も少なくありません。
依頼したい業務がある場合には、ホームページや見積もりの際に確認し、自身が求める業務を担当してもらえる業者を選択しましょう。
利用者の評判を参照する
業者に依頼する前に、利用者の評判を参照することも大切です。多くの業者では、ホームページで過去の実績やお客様の声を紹介しています。その他にも、レビュー等をチェックして、実績のある業者に依頼をできると安心です。
ただし、ウェブ上の情報は信頼度に欠ける情報も存在するため、信頼できる情報であるかしっかり精査することも忘れないようにしましょう。
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ライフパートナーでは遺品の仕分けを承ります
当社、ライフパートナーでは、遺品整理に関するご相談を幅広く承っております。遺品の探索や仕分けはもちろん、不用品の処理や遺品の買取にも対応いたします。無料ご相談・お見積りは下記ページから承っておりますので、お気軽にご連絡くださいませ。
遺品の仕分けはしっかり準備をして着手しよう
今回は遺品整理における遺品の仕分け方や注意点について解説しました。遺品の仕分けは心身ともに大きな負担のかかる作業です。しっかり準備をしてから着手し、無理のない範囲で行いましょう。遺族だけで着手するのが難しいと感じた場合、専門業者に相談することも重要です。ご自身の時間や体力を考慮したうえで、適切な方法で遺品整理を行いましょう。