故人が亡くなった際、遺品整理と同時に引っ越しを検討する方は少なくありません。遺品整理では身の回りのものを片付ける作業が中心になるため、実は引っ越しと並行して行いやすい作業です。
そこで今回は、遺品整理と引っ越しを並行して行う際の方法について解説していきます。業者に依頼する際の選択肢もご紹介するので、依頼を検討している方もぜひ参考にしてみてください。
Contents
遺品整理と引っ越しは同時に行うのもおすすめ
遺品整理と引っ越しは分けて考えられることも多いですが、実は同時に行うのもおすすめです。その理由として、遺品整理と引っ越しは共通している作業が多いことが挙げられます。遺品の仕分けや梱包、出てきたごみや不用品の処理などは、両者に共通する作業です。
また、故人の死を経て、家族で生活環境を変えようと考える方は少なくありません。その場合はぜひ、遺品整理と引っ越しを同時に進めることを検討してみてください。
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遺品整理を伴う引っ越しの不用品処分方法
ここでは、遺品整理を伴う引っ越しをする際の、不用品の処分方法を解説します。処分方法によってメリット・デメリットがあるので、遺品ごとに最適な方法での処分を検討しましょう。
業者に依頼する
不用品の処分方法としてまず挙げられるのは、業者への依頼です。遺品整理や引っ越しに予算をかけられるのであれば、プロである業者に依頼するのが安心でしょう。
ただし、業者によって対応できる業務範囲が異なる点には注意が必要です。例としては、引っ越し業者では対応できる不用品の種類が限られること、不用品回収業者では供養に対応できないことなどが挙げられます。対応業務は事前相談や見積もりで把握できるので、依頼を確定する前に確認しておきましょう。
地域の不用品回収サービスを利用する
不用品の処分には、地域の不用品回収サービスも便利です。こちらは業者に依頼する場合と比較して、安い費用で処分を行える点が強みとして挙げられます。
一方で、不用品回収の申し込みや現場の整理、不用品の運搬などの作業は自分で行う必要がある点には注意が必要です。多少の手間をかけてでも、遺品整理や引っ越しの費用を抑えたい方にはおすすめの処分方法といえるでしょう。
店舗やフリマアプリで売却する
店舗やフリマアプリで売却するのも、不用品の処分方法の一つです。処分費用がかからない上に売却による利益も見込めるため、衣類や家電、コレクター品などを処分する場合は利用を検討してみましょう。
ただし、壊れているものや古いもの、汚れているものは売却できない可能性が高まります。
運搬や配送、手続きの手間が発生する点にも注意が必要です。
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遺品整理や引っ越しを業者に依頼するメリット
ここからは、遺品整理や引っ越しを業者に依頼するメリットを紹介します。下記のメリットで現状の悩みを解決できるようであれば、業者への依頼を検討してみましょう。
作業を一括で依頼できる
業者に依頼するメリットとしてまず挙げられるのは、遺品整理や引っ越し作業を一括で依頼できることです。遺品整理や引っ越しでは、物の整理、現場の清掃、相続や転居関連の手続きなど多くの作業が発生するため、自分一人の力で完了するのは大変でしょう。
業者に依頼すればこれらの作業を一括で担当してもらえるため、自分でやるべきことを大幅に削減できます。何から手をつけてよいか分からず一向に作業が進まない場合には、まず業者に相談してみることをおすすめします。
心身ともに負担を軽減できる
遺品整理や引っ越しにかかる心身の負担を軽減できるのも、業者に依頼するメリットです。作業においては荷物の運搬を頻繁に行うため、肉体的な負担が大きく、体の不自由な方や高齢の方は特に自力での対応が難しくなるでしょう。
また、やることの多さに圧倒されて、精神的にプレッシャーを感じてしまう方も少なくありません。業者に依頼することでこれらの負担を大幅に軽減できるため、引っ越し作業で生活に支障が出てしまう場合は、早めに業者に相談しましょう。
いつでも専門家に相談できる
いつでも専門家に相談できることも、遺品整理や引っ越しを業者に依頼するメリットです。作業においては相続、税金、不用品の処分方法など、思わぬトラブルに発展するケースが少なくありません。
業者に依頼した場合、不安や疑問点を随時相談できるため、トラブルを未然に防止できます。困ったらすぐに相談できる存在がいるという状況は、自力で作業する場合にはない安心感を生んでくれるでしょう。
スケジュール通りに進行しやすい
前述の通り、遺品整理や引っ越しを完了するには多くの工程が必要になるため、事前のスケジューリングが重要になります。その際、どうスケジューリングすればよいか分からず、一向に作業が進まないこともあるでしょう。
業者に依頼すれば、スケジューリングから担当してもらえるため、自身で計画するよりも現実的な計画を設定してもらえます。また、時程や日程を決めて訪問作業を行うため、自ら作業を行う場合に発生しがちな先延ばしも防止できる点も魅力です。
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遺品整理や引っ越しを依頼できる業者の特徴
ここからは、遺品整理や引っ越しを依頼できる業者の特徴を紹介します。業者ごとに特徴があるため、それぞれの強みを把握しておくことが大切です。
遺品整理業者
遺品整理業者は遺品整理に特化したサービスを提供しているのが特徴です。引っ越し業者や不用品回収業者では対応してもらえない、供養や形見分けのサービスも依頼できます。
また、作業効率を追求するだけでなく、遺族の心のケアを行いつつ作業を担当してくれるのも魅力です。相続や不動産について相談したい場合、故人に思いをはせながら荷物を整理したい場合には遺品整理業者の利用がおすすめです。
引っ越し業者
引っ越し業者は引っ越しにおける運搬に特化しているのが特徴です。素早く丁寧に荷物を運び、現場を傷つけることのないよう徹底した準備や教育を行っています。
また、荷物を運送する際に不用品をそのまま処分してもらえるため、複数の業者に依頼をせず、一括で作業を完了できる点も魅力です。ただし、不用品回収業者とは異なり対応不可な不用品もあるので、事前に業者に処分の可否を確認しておきましょう。貴重品を運搬したい場合や大型家具を部屋に搬入したい場合には、引っ越し業者の利用がおすすめです。
不用品回収業者
不用品回収業者は、不用品の処分に特化した業者です。不用品を効率的に処分することに特化しているため、所要時間が短く、数時間から半日程度で作業が終わる場合もあります。
解体作業が必要な不用品を含め、多岐にわたる不用品を回収してもらえるのが最大の強みといえるでしょう。大量の不用品を処理する必要がある場合、効率重視で不用品を処分したい場合には不用品回収業者の利用がおすすめです。
部屋の片付け業者
部屋の片付け業者は、現場の整理や清掃を中心としたサービスを提供しているのが特徴です。部屋を整理しつつ不用品を処理したい場合に加えて、ゴミ屋敷のような状態でも作業を依頼できる点が魅力です。
また、片付けで出てきた不用品の買い取りをしてくれる業者も多いため、費用を抑えつつ片付けを依頼できます。不用品回収に加えて、部屋の清掃まで行ってほしい場合には部屋の片付け業者の利用がおすすめです。
地域の不用品回収サービス
地域の不用品回収サービスは民間の業者ではなく、行政が行っている不用品回収サービスです。業者に依頼する場合よりも費用を抑えて不用品を処分できます。
一方で、回収日が指定されていたり、所定の場所まで不用品を運搬したりする必要があるため、自身で行う作業が多くなる点には注意が必要です。不用品処分に十分な時間が確保でき、不用品の運搬にかかる手間がかかってでも費用を抑えて不用品を処分したい場合には、地域の不用品回収サービスを利用するのがよいでしょう。
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遺品整理や引っ越しを依頼する際の料金相場
ここでは、遺品整理や引っ越しを依頼する際の料金相場をご紹介します。
あくまでも目安となりますので、依頼する前には必ず直接業者に料金を確認してください。
実際の料金は、間取り、時期、運送距離、荷物の量、家族構成などによって変動します。
遺品整理業者
遺品整理業者の費用相場は以下の通りです。費用は間取りや遺品の量、所要時間、人件費によって変動します。
間取り | 費用相場 |
1K | 3万~8万円 |
1LDK | 7万~20万円 |
2LDK | 12万~30万円 |
3LDK | 17万~50万円 |
4LDK | 22万~70万円 |
引っ越し業者
引っ越し業者の費用相場は以下の通りです。費用は荷物の量や輸送距離によって変動します。
距離/家族構成 | 単身者 | 2人家族 | 3人家族 |
~15km未満 | 2万5千円~ | 6万円~ | 10万円~ |
~50km未満 | 3万円~ | 7万円~ | 12万円~ |
~200km未満 | 4万円~ | 10万円~ | 14万円~ |
~500km未満 | 5万円~ | 14万円~ | 20万円~ |
500km以上 | 6万円~ | 18万円~ | 24万円~ |
部屋の片付け業者
部屋の片付け業者の費用相場は以下の通りです。費用は荷物の量や間取り、人件費によって変動します。
間取り | 費用相場 |
1K | 2万~10万円 |
1LDK | 5万~25万円 |
2LDK | 8万~35万円 |
3LDK | 17万~50万円 |
4LDK | 22万~70万円 |
不用品回収業者
不用品回収業者の費用相場は以下の通りです。トラック載せ放題プランが用意されている業者も存在します。
トラック積載の費用相場
トラックのサイズ | 費用相場 |
軽トラック | 1万5千円~ |
2tトラック | 5万円~ |
3tトラック | 6万円~ |
4tトラック | 10万円~ |
単品回収の費用相場
不用品 | 費用相場 |
ソファー | 3,000円~ |
テーブル | 2,500円~ |
タンス | 3,500円~ |
ベッド | 3,000円~ |
食器棚 | 6,000円~ |
地域の不用品回収サービス
地域の不用品回収サービスの費用相場は以下の通りです。
不用品 | 費用相場 |
ソファー | 800円~ |
テーブル | 500円~ |
タンス | 500円~ |
ベッド | 1,000円~ |
食器棚 | 500円~ |
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遺品整理に伴う引っ越しを行う際の注意点
ここからは、遺品整理に伴う引っ越しを行う際の注意点を解説します。思わぬトラブルを回避するためにも、作業に着手する前に必ず確認しましょう。
不用品はルールに従って処分する
作業の中で出てきた不用品は、必ずルールに従って処分しましょう。地域のルールに従わず不用品を処分してしまうと、不法投棄と判断されてしまう場合もあります。
処分方法に不安がある場合には自治体に確認を行う、もしくはプロの業者に一任するのがおすすめです。業者に依頼する場合には、業者が一般廃棄物収集運搬業の許可を受けていることを確認しましょう。
スケジュールを立てて計画的に行う
遺品整理、引っ越しをする際はスケジュールを立てて計画的に行うことも大切です。特に、賃貸の契約期限が迫っている場合には注意しましょう。無計画に作業を行うと想定よりも時間がかかった場合、慌てて作業をすることになりかねません。
急いで作業を行うと、作業中の事故やトラブルに発展しやすくなります。遺品整理や引っ越し作業は、余裕のあるスケジューリングをした上で、計画的に行いましょう。
故人や相続人の意思を確認しながら進める
遺品整理の場合は特に、故人や相続人の意思を確認しながら作業を進める必要があります。遺品整理では相続の対象となるものも取り扱うため、誤って処分してしまうと取り返しのつかないトラブルに発展してしまいます。
また、遺言書や土地の権利書といった貴重品が現場に存在するかどうかも、事前に遺族間で確認しておくと安心です。
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引っ越しに伴う遺品整理はライフパートナーにお任せください
当社、ライフパートナーでは、引っ越しに伴う遺品整理業務全般のサービスを提供しております。必要な業務を一気通貫で担当させていただきますので、引っ越し・遺品整理でお困りでしたら、まずはお気軽にご相談ください。相談・見積もりは、以下のページから承っております。
遺品整理と引っ越しは計画的に進めよう
今回は、遺品整理と引っ越しを並行して行う際の方法について解説しました。これらの作業は段取りを決めて、計画的に着手することが重要です。計画を立てる中で、自力で対応するのが難しいと感じたら、業者に依頼することも検討しましょう。
その際、自分が依頼したい内容に合わせて業者を選択するのが大切です。本記事で紹介した業者を中心に、自分に適したサービスを提供している業者に依頼することで、スムーズに作業を完了しましょう。