2024年07月10日 / 2024年07月10日 更新

故人の形見が残っているものの、どのように処分すればよいのか困っているという方も少なくないでしょう。形見は故人が大切にしていた物が多いため、心情的にもなかなか捨てられないものです。

そこで今回は、形見を処分する方法や注意点を解説していきます。形見分けをする際のポイントも紹介するので、これから形見の処分を行う予定の方はぜひ参考にしてみてください。

形見とは

形見とは、故人を思い出す遺品のことを指す言葉です。故人が愛用していたものや写真といった思い出の品は、形見の代表例といえるでしょう。

形見として認められるものは明確に定められているわけではないものの、形見に適したものと適さないものがあるため注意が必要です。

形見に適したものの例

形見に適したものの例としては、以下のようなものが挙げられます。

貴金属・アクセサリー

形見に適した物品としてまず挙げられるのは、貴金属やアクセサリーです。ネックレスや指輪などはそのまま普段身に着けることもできるため、故人を身近に感じられる形見といえるでしょう。

家具

普段使いできる家具も形見に適しています。過度に古い状態でなければ、再利用できる点が魅力といえるでしょう。ただし、大型の家具は配送等の手間が生じるため、形見分けをする際には注意が必要です。

骨董品・コレクター品

骨董品やコレクター品も形見として受け継がれやすい物品です。故人の思い入れも強く、趣味が色濃く表れるため、故人を思い出すことの多い形見といえるでしょう。

写真

写真も形見に適したものといえます。写真を見れば、故人との思い出がよみがえってくるはずです。しかし、その分処分に困る遺品である点には注意が必要です。捨てることに抵抗を感じる場合には、お焚き上げ等で供養することも検討しましょう。

衣類

衣類も形見として受け継ぐことができます。ただし、礼服や着物など大型の衣服が形見になることが多いため、普段使いはしづらく、保管しづらい点には注意が必要です。

故人が愛用していたもの

その他、故人が愛用していたものは思い入れが強く、形見として受け継ぎやすいでしょう。

すべて手元に置いておくことはできないので、小型のものや普段使いしやすいものを選択するのがおすすめです。

形見に適さないものの例

以下のようなものは形見に適さないため注意が必要です。

破損しているもの

破損しているものは、基本的に形見には適しません。特に家具や家電、衣類といった日常使いする遺品に関しては、後々不用品となってしまう可能性が高まります。

写真や置物などは、多少破損していても思い出の品として置いておくことができるため、必要に応じて保管しておくのも良いでしょう。

使い道がわからないもの

使い道がわからないものは、形見として保管するには適しません。特に、親族に形見分けとして渡すことは控えた方が良いでしょう。場合によっては、不用品を押し付けられたと思われてしまうこともあります。形見分けをする場合には、使い道や形見分けをするに至った背景を説明してから渡すのが良いでしょう。

生き物

生き物も形見とするのは控えた方が無難です。命を扱う以上責任も大きく、飼育環境や金銭的な負担にも関わります。

同居人がいた場合には、そのまま飼育を続けることが望まれますが、引き取り手が必要な場合には、引き取れる環境があるか、事前にしっかり話し合いを行ってから決定するようにしましょう。

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形見分けとは

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形見分けとは、整理した形見を親族に分配することを指します。形見分けは必ず行うものではないため、形見分けを希望する親族がいるか、事前に親族間で確認を行いましょう。

また、故人が特定の人物に形見を授けたいと述べていた場合には、その願いを優先するべきです。故人の遺志が遺言書やエンディングノートで確認できる場合も、これらの記述に則って形見分けを行いましょう。

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形見分けをする際の注意点

形見分けは注意して行わなければ、トラブルに発展してしまう可能性もあります。ここからは、形見分けをする際の注意点を解説していきます。

必要な整備をしてから形見分けをする

形見分けをする際は、形見ごとに必要な整備をしてから配送します。遺族が気持ち良く形見を受け取るためにも、故障や汚れがある場合には、修理や掃除を行うようにしましょう。

特に家具や家電といった実用性が重視されるものに関しては、壊れたり劣化したりしていないか、入念に確認してから形見分けを行う必要があります。

遺産分割協議が完了してから着手する

形見分けは、遺産分割協議が完了してから着手しましょう。遺産分割協議とは、相続人全員で相続について話し合い、全員の合意の上で遺産分割協議書と呼ばれる書類に話し合った内容を記すことを指します。

形見の中には高価な物品が含まれることもあり、これらを無断で形見分けしてしまうと、相続トラブルに発展する可能性があります。遺産分割協議で相続人の意思を確認したうえで、形見分けに移りましょう。

遺族の意思に反する形見分けはしない

遺族の意思に反する形見分けをしないことも重要です。各遺族が形見分けを希望するかどうかは、事前の話し合いの中で確認します。形見はもらった後の処分が難しい側面もあるため、遺族が希望しない場合には、無理に形見を押し付けるようなことがないよう注意しましょう。

高価な形見は課税対象になる場合も

高価な形見は課税対象になる場合がある点にも注意が必要です。形見分けをした場合には贈与税の対象となり、年間110万円を超える贈与をした場合には課税の対象になります。税額計算に関わる各種手続きも必要になるため、形見分けはできるだけ資産価値の低いものを選択するのが無難です。

時計や貴金属などの高価な遺品を形見分けする際には、贈与税が発生することを相手にも了承してもらったうえで形見分けを行いましょう。

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形見を処分する方法

不要と判断し、引き取り手もいない形見については処分を検討することもあるでしょう。

ここでは、不要になった形見を処分する方法について解説します。

買い取りを依頼する

形見を処分する方法としてまず挙げられるのは、買い取りを依頼することです。リサイクルショップをはじめとした買い取り店のほか、遺品整理業者が買い取りを担当してくれることもあります。

ただし、コレクター品や骨董品といった高価買取が期待できる形見については、専門の鑑定士が所属している買取専門店に依頼することをおすすめします。家具や家電などの実用性の高い形見については、ネットオークションやフリマサイトを利用して売却することも可能です。

供養を依頼する

形見の処分には、供養してもらうことも選択肢に入ります。基本的には寺や神社でお焚き上げを行うのが一般的です。供養を依頼する際には費用がかかることもありますが、儀式を通じて心の負担を抑えつつ形見を処分できる点が魅力です。形見をごみとして処分することに抵抗がある方にとっては有効な選択肢になるでしょう。

不用品として処分する

形見を不用品として処分することもあるでしょう。処分する際には、ごみの回収ルールが地域によって異なるため、地域のルールに従って処分する必要があります。

特に、家具や家電といった大型の形見については、粗大ごみのルールをしっかり確認する必要があります。テレビや冷蔵庫はリサイクル家電として処分する必要があるため、追加費用が発生する点に注意しましょう。

専門業者に処分を依頼する

ここまで紹介した形見の処分方法が難しいと感じる場合には、遺品整理業者に形見の処分を依頼することを検討しましょう。遺品整理業者は遺品に関する専門知識を有しているため、形見の種類によって、どのような処分方法が適切か判断したうえで対応を行ってもらえます。

遺品整理から形見分けまで一括で作業を依頼できるため、遺品整理に悩んでいる場合にはまず遺品整理業者に相談してみることをおすすめします。

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形見を処分する際の注意点

形見の処分はどうやる?形見分けの注意点も解説!

形見を処分する際には、トラブルが発生しないよう十分な対策が必要です。ここでは、形見を処分する際の注意点を紹介します。

遺言書の内容を確認する

形見を処分する際にはまず、遺言書の内容を確認しましょう。遺言書の内容は法的効力を持つため、遺言書がある場合には、その内容に従って形見分けを行うことになります。

遺言書に類似したエンディングノートの場合には法的効力は発生しませんが、故人の意思を確認することができるため、内容に沿って形見分けをすることをおすすめします。

ただし、遺言書は家庭裁判所にて検認を受けた後に開封することが法律によって義務付けられているため、見つけてもすぐに開封しないよう注意しましょう。

高価と思われる形見は専門家に鑑定してもらう

高価と思われる形見は専門家に鑑定してもらってから、処分するかどうかを決定しましょう。専門家に依頼をしないと、本来高額で買い取ってもらえるものが安価に買い取られてしまった、というトラブルに発展しかねません。

リサイクルショップやフリマサイトを利用するのは、家具や家電といった資産的な価値が低いものに限定することをおすすめします。

必ず遺族に確認してから処分する

形見を処分する際には、必ず遺族に確認してから処分しましょう。勝手に処分をしてしまうと、形見分けを希望していた遺族とのトラブルに発展してしまいます。

また、資産価値の高い遺品を処分してしまうと、相続を認めたと判断される可能性があります。もし相続放棄を検討している場合には、形見や遺品の処分を安易に行わないようにしましょう。

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形見の処分を業者に依頼するメリット

自力で形見を処分することが難しいと感じた場合、遺品整理業者に依頼することを検討しましょう。ここでは、形見の処分を業者に依頼するメリットをご紹介します。

形見の処分をスムーズに完了できる

専門業者に依頼するメリットとしてまず挙げられるのは、形見の処分をスムーズに完了できるという点です。形見の処分をする際には、形見分けの際の遺族への確認や各形見の処分方法など、確認すべき事項が数多く出てきます。

業者に依頼すれば、遺品整理の専門家である担当者にこれらを一任できるため、形見の処分に頭を悩ませる時間を大幅に削減できるでしょう。

心身の負担を抑えられる

心身の負担を抑えられる点も、形見の処分を業者に依頼するメリットです。形見の処分は故人の思い出の品を処分することになるため、簡単な作業ではありません。作業中に故人との思い出を振り返ると、なかなか作業が進まないこともあるでしょう。

遺品整理の専門家は、整理術だけでなく、遺族の心のケアに関しても習熟しています。専門業者に依頼することで、形見の処分で発生する心のケアをしてもらいつつ、作業を進めることができるでしょう。

形見の処分以外の作業も気軽に相談できる

形見の処分以外の作業も気軽に相談できる点も、専門業者の魅力です。形見を処分する前には、故人が残した遺品を片付ける遺品整理を行うことが一般的です。遺品整理では物の片付けに加え、相続や不動産に関する手続きなど、多くの事柄を処理する必要があります。

専門業者に依頼すれば、現場の清掃から遺品の買取、形見分けの配送処理まで、遺品整理に関わる作業を一括で担当してもらえます。遺品整理についてお困りの方は、まず専門業者に相談してみましょう。

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形見の処分を依頼する際の業者選びのポイント

遺品整理業者に依頼したいものの、どの業者に依頼すればよいかわからない。そんな悩みを抱くこともあるでしょう。ここでは、業者を選ぶ際のポイントについて解説していきます。

遺品整理士が所属しているか

形見の処分を依頼する際には、その業者に「遺品整理士」が所属しているか確認しましょう。遺品整理士は、遺品整理認定協会が認定を行っている資格で、遺品の整理や遺族の心のケアを中心とした研修および認定試験を経て取得します。

そのため、遺品整理士の資格を有している担当者に依頼をすれば、より安心して形見の処分を相談できるでしょう。

無料で訪問見積もりを行っているか

無料で訪問見積もりを行っていることも、業者を選択する際に参照したいポイントです。遺品整理は現場ごとに行うべき業務が異なるため、実地での見積もりが非常に重要です。

電話での見積もりでは現場の状況や遺品の量などを把握しきれないため、見積もりは必ず現地で行ってもらうようにしましょう。

見積もりの内容が明確に示されているか

業者に依頼する際には、見積もりの内容が明確に示されているかチェックすることも大切です。見積もりを行ってもらったら、費用を示した見積書を受け取ります。

その際、合計金額だけでなく、どの作業にいくら費用がかかっているか、明確に示されているかチェックしましょう。悪徳業者の場合、不要なオプションが入っていたり、割高な費用が設定されていたりする可能性もあります。

従業員の対応は丁寧か

従業員の対応が丁寧かどうかも確認しておきましょう。

基本的に自宅で故人の遺品を扱ってもらうことになるため、物の扱い方や言葉遣い等をチェックし、信頼できる担当者に任せることが重要です。これらは見積もりに際してチェックできるため、忘れずにチェックするようにしましょう。

依頼できるサービスが豊富か

依頼できるサービスが豊富に用意されているかも、業者を選ぶ際のポイントです。前述のとおり、形見の処分を依頼する際には、遺品整理に関わる作業を一通り任せることが可能です。

しかし、業者が該当サービスを提供していない場合は、希望する作業を担当してもらえない可能性があります。依頼したいと考えているサービスが提供されているかどうかは、特に注意して確認しましょう。業者のホームページや見積もりの際に確認することをおすすめします。

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ライフパートナーでは形見・遺品整理に関するご相談を承っています

当社、ライフパートナーでは、形見・遺品整理に関するご相談を幅広く承っております。

遺品整理に必要な業務を一通り担当させていただきますので、サービス内容のページからご確認ください。無料ご相談・お見積りも下記ページから承っておりますので、お気軽にご連絡くださいませ。

形見の処分は入念に相談をしてから行おう

今回は形見を処分する方法や注意点を解説しました。形見は故人の大切な品であり、形見分けの際には遺族間での相談が必須です。処分方法についても、遺族と相談したうえで慎重に決定する必要があるでしょう。形見を処分する方法としては、ごみとして処分する他にも買い取り依頼や供養も選択肢に入ります。各遺品に適した方法で処分方法を決定しましょう。