2023年08月04日 / 2023年08月04日 更新

故人の遺品整理を行いたいものの、なにから始めてよいかわからず着手できていない。こんな悩みを抱えている方は少なくないのではないでしょうか。遺品整理は遺族だけで完了することもできますが、負担が大きい場合には遺品整理業者に依頼するのがおすすめです。

故人のお住まいが一軒家の場合には遺品の量も多くなりがちなため、業者への依頼を検討すべきケースも多いでしょう。

そこで今回は、一軒家の遺品整理にかかる費用目安や費用を抑えるためのポイントなどを解説していきます。業者を選ぶ際の注意点も紹介しますので、依頼を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

Contents

一軒家の遺品整理の特徴

遺品整理とは、故人の生前に所持していた物品や思い出の品を遺族が片付けて整理することを指す言葉です。遺品整理の現場は一軒家の場合もあれば集合住宅の場合もあり、それぞれ特徴が異なります。

一軒家は集合住宅よりも部屋が多く、居住スペースも広い場合が多いため、遺品の量が多くなりやすいのが特徴です。遺品整理はただでさえ時間の面や体力面で負担の大きい作業であるうえ、遺品の量が多くなると負担はさらに増大します。

生活を送りながらの対応が難しい、遺品整理が負担になっていると感じた場合には、専門業者に依頼することで心身ともに負担を軽減できるでしょう。

一軒家の遺品整理にかかる費用

一軒家の遺品整理を業者に依頼する際にかかる費用は住居の間取りによって変わってきます。ここでは間取りに焦点をあてつつ、一軒家の遺品整理にかかる費用の目安をご紹介します。

間取りごとの費用目安

一軒家の遺品整理にかかる費用目安は、以下の表のとおりです。作業人数、所要時間は現場環境や業者によって異なりますが、基本的にはこれらが増えるほど費用も高額になります。

間取り費用相場作業人数目安所要時間目安
1LDK7万~20万円2~4人2~6時間
2LDK12万~30万円3~6人3~8時間
3LDK17万~50万円4~8人5~12時間
4LDK22万~70万円4~10人6~15時間
(数日に分けて行う可能性もあり)
5LDK以上27万~85万円4人~6時間~
(数日に分けて行う可能性もあり)

同じ間取りでも、広さや遺品の量によって費用は変動します。実際の費用は業者に見積もりを行ってもらった際に確認しましょう。

1LDK

1LDKの一軒家の費用相場は7万〜20万円程度となっています。作業人数はおよそ2~4人、所要時間は2〜6時間ほどが目安となります。

1LDKの一軒家は比較的規模が小さい場合が多く、遺品整理にかかる手間も少なく済む場合が多くなります。業者に依頼する際も、他の間取りと比較して低価格で依頼できます。

2LDK

2LDKの一軒家の費用相場は12万~30万円程度となっています。作業人数はおよそ3~6人、所要時間は3~8時間ほどが目安となります。

1LDKより費用が高くなる可能性は上がるものの、2LDKも比較的範囲の限られた間取りであるため、比較的低価格で依頼できます。

3LDK

3LDKの一軒家の費用相場は17~50万円程度となっています。作業人数はおよそ4~8人、所要時間は5~12時間ほどが目安となります。

3LDKは一軒家の間取りの中でも標準的な規模の間取りです。3LDKの遺品整理で発生する費用は、一軒家の遺品整理でかかる費用の基準ともいえるでしょう。

4LDK

4LDKの一軒家の費用相場は22万~70万円程度となっています。作業人数はおよそ4~10人、所要時間は6~15時間ほどが目安となります。

4LDKも3LDKと同じく一軒家で多く採用されている間取りです。部屋数が増えることで遺品整理にかかる手間も増すため、部屋の広さや遺品の量によっては日を跨いでの作業になる可能性もあるでしょう。

5LDK以上

5LDK以上の一軒家の費用相場は27~85万円程度となっています。作業人数はおよそ4人以上、所要時間は6時間以上が目安となります。

基本的に6LDK、7LDKと部屋が増えるほど人数や所要時間も増えるため、価格が高くなる傾向にあります。作業も数日にわたる可能性がある点も考慮しておきましょう。

費用に含まれる主な作業内容

ここまで解説した費用に含まれる主な作業内容としては、以下のようなものがあります。

・貴重品・処分品の仕分け

・不用品の処分

・遺品の捜索

・搬出時の養生

・遺品整理後の清掃

・遺品の買取

業者によって基本サービスに含まれる作業と、オプションとして用意されている追加サービスに含まれる作業が異なるため、見積もりの段階で確認しておくようにしましょう。

一軒家の遺品整理の費用を決める要素

一軒家の遺品整理にかかる費用目安は?料金を抑えるポイントも解説します!

ここまで一軒家の遺品整理にかかる費用目安を紹介しましたが、これらはあくまでも目安であり、実際の費用は現場の状況や利用するサービスによって変動します。ここでは、遺品整理の費用を決める要素を解説していきます。

整理する遺品の量

整理する遺品の量は、一軒家の遺品整理で発生する費用に大きく影響します。遺品が多いと業者が対応すべき作業が増えて所用時間も増大するため、基本的には遺品が多くなるほど費用も高くなります。

作業に要する従業員の人員やトラックの台数に影響を与えることも、費用が高くなってしまう要員になります。また、不用品回収を行ってもらう場合には、処分にかかるコストも依頼者が負担する費用となるため注意しましょう。

遺品の処理方法

遺品の処分方法も遺品整理の費用に影響します。大型家具などの遺品を粗大ごみとして処分する場合は、処分する際に費用が必要になります。そんなとき、業者が遺品を引き取ってくれたりリサイクルしてくれたりする場合は、処分に際して発生する費用を抑えることができます。

買取業者と提携して遺品の回収を行っている業者も存在するため、業者ごとの遺品の処理方法を事前に調べておくとよいでしょう。

遺品の買取の有無

遺品の買取の有無も、一軒家の遺品整理にかかる費用に影響します。遺品を業者に買い取ってもらう場合、買取価格を遺品整理にかかる費用から差し引いてもらうこともできます。

新型家電やブランド品といった高価買取が期待できる遺品がある場合には、大幅な割引も期待できるでしょう。買取を依頼する際には、業者が古物商許可などの買取資格を有しているか確認のうえ依頼することをおすすめします。

一軒家の周辺環境

遺品整理を行う一軒家の周辺環境も費用に影響します。遺品整理においては住居の周辺環境によって必要な従業員数やトラックによる遺品の運搬にかかる時間などが変わってきます。

短時間で作業を終えられるほうが費用は安くなるため、現場近くに駐車スペースが確保されていて遺品の運搬がしやすい、というような作業に適した環境がある場合には費用が抑えやすくなります。

対して、車でのアクセスが難しい環境や荷物の運搬に時間を要する環境では費用が高くなりやすいので注意が必要です。

遺品整理のスケジュール

遺品整理を業者に依頼する際のスケジュールも費用に影響します。特定の日時を指定する、短期間での対応を依頼するといった際には、業者も特別な対応が必要になる場合があります。

従業員やトラックの数を増やして時短する、といった対応を行う場合、通常よりも費用が多くかかる可能性があるため注意しましょう。集合住宅の場合は退居日の関係などで遺品整理を急ぐケースも多くなりますが、一軒家の場合は急ぐケースは少なくなるでしょう。

急ぎでない場合には、業者が余裕を持って対応できる日程に設定するほうが費用を抑えて遺品整理を依頼しやすくなります。

その他追加のサービスの利用

基本サービスに含まれない追加サービスを利用する場合、そのぶん費用は多く発生します。

基本サービスの内容は各業者で共通しているものも多いですが、不動産相談サービスや特殊清掃などの必要に応じて使うサービスはその限りではありません。

どの作業が基本サービスにあたり、どの作業が追加サービスにあたるかといった詳細な内容は相談や見積もりの段階で業者に確認しておくのがよいでしょう。

集合住宅と一軒家の遺品整理の違い

先ほど、一軒家の遺品整理の特徴として遺品が多くなりやすいことをご紹介しましたが、他にも知っておくべき特徴が存在します。ここでは、一軒家の遺品整理の特徴をより詳細に解説していきます。

一軒家は作業環境の面では費用を抑えやすい

一軒家は集合住宅よりも遺品整理における作業環境に恵まれていることが多いのが特徴です。集合住宅は高層階で作業を行うケースも多く、荷物の運搬や置き場所、トラックの駐車場所といった面で遺品整理を進めづらい環境も少なくありません。

一方、一軒家は平屋や2階建ての場合が多く、荷物の運搬にかける時間を短縮しやすくなります。また、庭がある一軒家の場合はトラックの駐車や荷物置き場としての利用もできるため、よりスムーズに遺品整理を進めることができます。

このように遺品整理に適した環境が用意しやすい一軒家は、作業環境の面で費用を抑えやすいといえるでしょう。

家が僻地にある場合は費用が高くなる

一軒家は環境面で費用を抑えやすいのに対し、僻地に位置する場合は費用が高くなりがちです。集合住宅は人の集まる場所に建設されることが多いですが、一軒家の場合は郊外や山間部といった僻地に位置するケースも考えられます。

この場合、業者の拠点から遠い場合も多く、その分時間がかかってしまうため費用が割高になってしまいます。遺品整理をする現場と業者の拠点の距離は事前に確認しておくのがよいでしょう。

庭や物置の処理が必要な場合がある

一軒家には、集合住宅にはない庭や物置が付随している場合があります。これらの処理は自身で行うこともできますが、広大な庭があったり大型の物置がある場合には処理が難しい場合もあるでしょう。

その場合、処理も合わせて遺品整理業者に依頼する場合もあるため、追加で費用が発生する可能性がある点は注意が必要です。

一軒家は特殊清掃が必要になるケースが多い

特殊清掃が必要になるケースが多いのも、一軒家の遺品整理における特徴です。もし一人暮らしで孤独死してしまった場合、集合住宅では近隣住民によって早期に発見されることが多くなります。

一方、一軒家の場合は集合住宅よりも異変が伝わりづらいため、発見が遅れてしまいがちです。遺品整理を行う前には現場の清掃を行う必要があるため、遺品整理業者に特殊清掃も合わせて依頼するケースが多くなります。

一軒家はリフォームの選択肢が多い

一軒家はリフォームを業者に依頼する際の選択肢が多いという特徴があります。集合住宅の場合、リフォームを行う場合には管理組合の許可を取る必要があり、自由にリフォームを行うことができません。

対して、一軒家の場合は管理者への許可を取る必要がないため、家の構造を変更するような大規模なリフォームを行うことも可能です。

遺品整理業者によってはリフォーム会社と提携してリフォームサービスを提供している業者も存在します。より多くの選択肢があることは、リフォーム依頼のしやすさにつながるでしょう。

一軒家の遺品整理で費用を抑えるためのポイント

ここまで一軒家の遺品整理の特徴や費用に関わる要素を紹介してきました。ここでは、これらの要素を加味したうえで一軒家の遺品整理の費用を抑えるためのポイントを解説していきます。

自力で遺品整理を進めておく

できる限り自力で遺品整理を進めておくことは、遺品整理を業者に依頼する際の費用の削減につながります。大型家具など、自力での処分が難しい遺品は業者に任せるべきですが、小物類などはできる限り自力で片付けることで費用を抑えることができます。

ただし、遺品整理は身体的にも精神的にも負担の大きい作業です。その負担を軽減できるのが遺品整理業者に依頼するメリットでもあるため、自力での整理は無理のない範囲で進めましょう。

買取業者を利用する

買取業者を利用して遺品を買い取ってもらうことも、費用を抑えることにつながります。

買取専門店だけでなく、リサイクルショップやネットオークションなども選択肢に入るでしょう。本来不用品として処分するものを買取に出すことで、処分にかかる費用を抑えつつ遺品整理を行えます。

買取も行ってくれる遺品整理業者を利用すれば、複数業者とのやり取りをせずに完結できるため、手間を減らしつつ遺品の買取を依頼できます。

相見積もりを行う

複数の業者に見積もりを依頼する相見積もりも、遺品整理の費用を抑えることにつながります。相見積もりを行って複数の業者の費用を確認することで、一軒家の遺品整理に必要な費用相場を知ることができ、費用を比較したうえで業者を決定できます。

見積もりは訪問見積もりを行ってくれる業者を選択すると、より詳細な見積もりを行ってもらえるため安心です。見積もりの内容を確認する際には合計金額だけでなく、内訳や追加料金が発生する可能性についても確認しておきましょう。

また、相場を知ることで極端に高い費用を要求する悪徳業者への依頼の回避にもつながります。

近隣エリアの業者に依頼する

近隣エリアに拠点を持つ業者に依頼することも、費用の削減につながります。前述の通り、遺品や不用品の運搬に要する時間は費用に大きく影響します。

作業環境の面で手間が生じてしまう業者に依頼するのは避けた方が、費用を安く抑えられるでしょう。業者の対応可能エリアはホームページや電話での問い合わせで事前に確認しておくことをおすすめします。

追加サービスの利用を減らす

基本サービスとは別に提供されている追加サービスを極力利用しないことも、費用の削減につながります。ただし、費用を抑えることを目的として、本来依頼すべき追加サービスを利用しないのは本末転倒です。

業者に依頼したい作業に優先順位をつけ、取捨選択をしたうえで依頼内容を決定しましょう。サービスの詳細は問い合わせや見積もりに際して事前に確認しておきましょう。

一軒家の遺品整理を依頼する際の遺品整理業者の選び方

一軒家の遺品整理にかかる費用目安は?料金を抑えるポイントも解説します!

遺品整理業者への依頼は頻繁に行うものではないこともあり、どの業者に依頼してよいか迷っているという方も少なくないでしょう。ここでは、一軒家の遺品整理を依頼する際の遺品整理業者の選び方を解説していきます。

資格の有無を確認する

一軒家の遺品整理を依頼する際には、その業者と担当者が遺品整理の関連資格を有しているか確認しましょう。

遺品整理業務全般の知識を備える遺品整理士、遺品の買取に必要な古物商許可、不用品を廃棄場に運搬するために必要な一般廃棄物収集運搬業許可などが代表的な資格になります。

これらの資格を有していると業者の対応可能業務が広くなるうえ、一定の知識を有しているという安心感にもつながります。

訪問見積もりで対応を確認する

訪問見積もりの際に従業員の対応を確認するのも、業者を選択する際に大切なことです。見積もりを依頼する際の電話対応なども確認しておくとよいでしょう。

遺品整理は故人の思い出の品を整理しつつ心の整理も行う、遺族にとっても非常に大切な作業です。もし大切な遺品を乱雑に扱われてしまうようなことがあれば、依頼したことを後悔することにもなりかねません。

訪問見積もりの際の対応や遺品の取り扱い方を確認し、この業者になら任せられる、と判断した業者に依頼するようにしましょう。当日の担当者が見積もりの担当者と同じであるかも確認しておくと安心です。

対応エリアを確認する

業者を選択する際には、対応エリアも確認しておきましょう。業者の拠点が現場からあまりにも離れている場合には対応が難しい場合もあります。

前述の通り、業者の拠点と現場の距離が離れると時間もかかるため、料金も高額になる可能性が高まります。対応エリア外の場合は配送ルートなども確立されていない場合があるため、周辺地域の土地勘がある業者に依頼すると安心です。

従業員の人数を確認する

業者を選択する際には、作業時および在籍している従業員の人数を確認しましょう。

一軒家の場合は特に遺品整理の作業量が多くなりやすいため、人員不足の場合は作業が慌ただしく、乱雑になってしまう可能性もあります。予定の変更や追加作業を依頼する可能性も加味し、ゆとりを持って従業員を派遣してくれる業者を選択することをおすすめします。

実績や口コミを確認する

実績や口コミを確認することも業者選びの判断材料になります。Web上での評判を確認することが多いと思いますが、信頼できる情報源であるかの確認は忘れずに行いましょう。近隣で同じ業者を利用した方がいるなら、直接感想を聞いてみるのもよいでしょう。

費用の内訳がはっきりしているか確認する

見積もりの際に費用の合計額だけでなく、費用の内訳がはっきりしているかどうかも業者を選択する際のポイントです。

内訳がはっきりしていない場合、追加料金が発生する可能性もあります。基本サービスに含まれると思っていたものが実は追加サービスで、高額な追加料金が発生する、といったケースも考えられます。

キャンセル料金等が発生する場合もあるため、追加料金の有無ははっきりさせておきましょう。遺品整理にかかる費用は決して安いものではないため、費用に関する確認は入念に行いましょう。

一軒家の遺品整理を依頼する際の注意点

ここまで、遺品整理業者の選び方を紹介してきました。ここからは、依頼を行う際の注意点を解説していきます。悪徳業者に依頼して後悔しないためにも、以下の注意点をしっかり把握しておきましょう。

費用が適切か

遺品整理を依頼する際には、費用が適切であるかどうかを特に注意して確認しましょう。遺品整理業者は頻繁に利用するサービスではないため、費用の基準がわからないという方も少なくありません。

基準を知らないがゆえに法外な価格設定をする悪徳業者も存在するため注意が必要です。初めて遺品整理業者に依頼する、という方は特に念入りに確認しておきましょう。

安さだけで業者を選ばない

費用の安さだけで業者を選ばないことも、依頼する際の注意点として挙げられます。前述の通り、遺品整理には少なくない費用が発生しますが、それは遺品整理を不備なく完遂するために必要な価格設定です。

あまりにも安い価格を提示された場合にはサービス内容に不備があったり、後から追加サービスで費用を請求されたりといったケースが考えられます。高額すぎる業者に依頼しないことはもちろんですが、安すぎる業者にも依頼は控えるべきといえるでしょう。

業者が不法投棄を行っていないか

依頼を検討している業者が不法投棄を行っていないかも、事前に確認しておきましょう。業者の不法投棄が発覚して罰金等が発生した場合、元の持ち主である依頼者に責任が生じる可能性があります。

多くの遺品整理業者では正当な手順で遺品の処分を行いますが、一部の悪徳業者では利益を生みだすために不法投棄を行うことがあります。依頼する際に不用品回収に必要な資格を有しているか確認する、担当者に不用品の処分方法を確認する、といった対策を行い、安心して依頼できる業者であるか判断しましょう。

遺品の破損や盗難の心配がないか

遺品の破損や盗難の可能性にも、十分に注意が必要です。遺品整理に際しては、故人の所持していた高額な貴重品を取り扱うことも少なくありません。そのため、破損や盗難が起こった場合には大きなトラブルに発展してしまいます。

従業員が作業面でも人間性の面でも信頼のおける人物か、現地見積もりの際にしっかり判断を行いましょう。また、業者だけでなく遺族間で遺品整理を行う場合にも、信頼のおける間柄の遺族と作業を行うことでトラブルへの発展を抑えることができるでしょう。

遺品整理を終えた一軒家の処理方法

一軒家の遺品整理にかかる費用目安は?料金を抑えるポイントも解説します!

故人が一人で暮らしていた場合、遺品整理を終えた一軒家は遺族が今後の処理を決定することになります。ここでは、遺品整理を終えた一軒家の主な処理方法をご紹介します。

売却する

遺品整理後の処理方法としてまず挙げられるのは、一軒家を売却するという選択です。故人が亡くなってからは、遺品整理だけでなく葬儀等でも費用が発生します。一軒家を売却することで金銭を得て、これらの費用に充てることができる点は魅力といえるでしょう。

また、遺品整理後に誰も居住しない場合でも、一軒家を管理するためには相応の手間がかかります。加えて、空き家を所有し続けると、固定資産税や都市計画税といった税金も課せられます。

これらのデメリットを避けるためにも、売却という手段は有効といえます。遺品整理業者によっては不動産サポートを行っている業者もあるので、一軒家の売却を考えている場合には相談することも検討しましょう。

空き家として管理する

遺品整理後に空き家となった一軒家を管理し続けるという選択も可能です。管理を行う場合には定期的に空き家に赴いて管理を行うか、空き家管理会社に管理を依頼するのが一般的です。

前述の通り、空き家にも税金がかかるうえ、火災や建物の崩壊、衛生上有害といったリスクが認められる一軒家に関しては「特定空き家」に指定されてしまいます。特定空き家に指定された場合、一定期間改善がされなかった場合にはさらに高い税金が課せられ、罰金が科される可能性もあります。

空き家の管理を行うという選択をする場合には、一定のコストがかかることを知ったうえで決定しましょう。

土地利用のために解体する

一軒家を解体し、土地を他の用途で利用するというのも選択肢の一つです。

解体後は駐車場経営やアパート経営といった不動産運用ができることに加え、空き家を維持するために必要なコストがかからない点も魅力です。ただし、空き家を解体して土地だけを所有する場合には、固定資産税が高くなる点には注意しましょう。

遺品整理の費用を抑えたい場合は生前整理もおすすめ

生前整理とは、自身が亡くなる前にあらかじめ身の回りのものや事柄の整理を行っておくことを指す言葉です。生前整理を行うことで遺品整理の費用を抑えられる可能性があります。ここでは、生前整理を行うことで遺品整理に際して生じるメリットをご紹介します。

遺品の量を軽減できる

遺品の量を軽減できる点は生前整理を行う大きなメリットです。

一軒家の場合には特に、遺品の量が多すぎて遺品整理が大変になるケースが多くなります。生前整理は自身のものを整理するため不要なものの処分もしやすく、遺品整理よりもスムーズに断捨離を進めることができるでしょう。

また、生前整理でものの整理を行うことは自身の生活を整理することにもつながります。本当に大切なものを考え、今後の人生をどのように生きるか再度見つめ直す良い機会になるでしょう。

生前に遺品整理に関する意思を伝えられる

生前に遺品整理に関する意思をはっきりさせられるのも、生前整理を行うメリットです。

生前整理ではものの整理だけでなく、自分が亡くなった後の相続などの方針も整理します。遺品整理において、相続関連の処理は手間がかかるものであり、トラブルのもとにもなりやすいポイントです。

生前整理で遺書やエンディングノートを用意して意思をはっきりさせておくことで、遺族のトラブル防止にもつなげることができます。

遺品整理に際して遺族の負担が減る

前述のポイントを踏まえ、総じて遺品整理に際しての遺族の負担が大きく減る点が生前整理を行うメリットです。

遺品整理は時間的にも体力的にも非常に負担の大きい作業といえます。自身で整理を行う生前整理のほうが作業を進めやすいうえに、親族のために整理を行うことで自身、親族ともに気持ちのよい状態で整理を行えます。

また、遺品整理を業者に依頼する場合でも、遺品の量を減らしておくことで事前準備の軽減、費用の軽減といったメリットが見込めます。ぜひ心身ともに健康なうちに生前整理に取り組み、親族との気持ちのよい整理を行いましょう。

一軒家の特徴を知ったうえで信頼できる業者に遺品整理を依頼しよう

今回は一軒家の遺品整理にかかる費用目安や費用を抑えるためのポイントなどを解説しました。

一軒家の遺品整理は集合住宅と異なる環境で行われるため、場合によっては費用が高くなってしまう場合もあるでしょう。しかし、事前に遺品整理を進めたり、相見積もりによって依頼する業者を比較したりすることで、費用を抑えることもできます。また、遺品整理は非常にデリケートな作業でもあるため、信頼できる業者を選択することが大切です。

見積もりでのやりとりを通じて、自身が納得のできると判断した業者に遺品整理を依頼しましょう。